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田七人参と朝鮮人参の使い方の違い
田七人参と朝鮮人参の違いについて記載します。健康食品には様々な人参が使われていますが
2020年に発表された田七人参と朝鮮人参の違いを一部紹介します。
田七人参について本草綱目に下記のように書かれています。
本草綱目は、中国の本草学史上において、分量がもっとも多く、内容がもっとも充実した薬学の著作です。
明の李時珍が諸本草書を集成・増補して『本草綱目』を出版したのは1596年のことでした。
今から約400年も前のことです。
『本草綱目』は、動植物の形態などの博物誌的記述が従前の本草書より優れているといえます。日本人に大きな影響を与え、中国からたびたび輸入され、和刻本も続出し、幕末に至るまで基本文献として尊重されてきた著書です。
本草綱目の中で、田七人参については、「血を止め。瘀血を留めず、痛を鎮め、腫れを消す」とされています。
出血の止まらない場合は噛み砕いて塗る。あるいは粉にして振りかければ止血になる。
つまり田七人参は血のトラブルや痛みに使われてきたことが分かります。
内用、概要ともに優れた効果が認められてきたことが分かります』
田七人参は三七人参ともいわれていますが、2020年に朝鮮人参との化学成分の違いについて発表されています。田七人参は100種類以上の成分が分析されていてサポニンなどのジンセノイド類や多糖類、アミノ酸が含まれています。田七人参は朝鮮人参に比べて総サポニン含有量が多いことが特徴です。かたや朝鮮人参は多糖類が多く含有されている。
両者の違いとしては田七人参が脳血管障害に対する予防、朝鮮人参は神経保護作用や抗腫瘍作用が報告されています。
両者は同じウコギ科ですが薬理作用の違いが報告されたことによってさらに東洋医学の観点からの分類が明確になりました。
田七人参は血を養い朝鮮人参は気を補う生薬ということになり使い分けが明確になっています。
ちなみに
『神農本草経』についての記述ですが
中国最古の本草書。著者および著作年代については不明
前漢末期と推定されています。
神農とは古代中国の神で、身近な草木の薬効を調べるために自らの体を使って草根木皮を嘗め、何度も毒にあたっては薬草の力で甦ったといわれ、そのお蔭で多くの民衆が救われ、薬祖神として祀られるようになったという言い伝えがあります。
神農本草経は、1年の日数にあわせて365種の薬物を上品(じょうほん)、中品、下品の三品に分けています。
『神農本草経』に収載されている主な薬用植物として
上薬
生命を養う養生薬、体を軽くして元気を増す、不老長寿の作用。
無毒なので長期間服用してもよい。
ガマ・オケラ・ハトムギ・オオバコ・カンゾウ・アイ・ハマゴウ・フジバカマ・マツ・ゴマ・ニッケイ・ハス・ミシマサイコ・モッコウ・ノコギリソウ・ジャノヒゲ・モクレン・オニノヤガラ・エンジュ・ジオウ・クコ・ミカン・キク・ニンジンなど
中薬
体力を養う滋養強壮、病気を予防し虚弱な体を強くする。
使い方次第で毒にもなるので注意が必要である。
クズ・ノウゼンカズラ・ホオズキ・コガネバナ・シオン・ムラサキ・シャクヤク・ダイダイ・マオウ・アケビ・センキュウ・ゴミシ・ウメ・トウキ・サンシュユ・クララ・クワ・クチナシ・キハダ・アミガサユリなど
下薬
健康回復の治療薬で、病気を治す。
毒が多いので長期にわたる服用はよくない。
ヒヨス・レンギョウ・トリカブト・トウダイグサ・シラン・カラスビシャク・ヤマゴボウ・モモ・ケイトウ・ヒオウギ・ウツボグサ・キササゲなど