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コロナ感染及びワクチンの後遺症を改善する
新型コロナ感染の治療のあとに、感染性が治癒したにもかかわらず、湿疹、抜け毛、疲労感、倦怠感、息苦しさ、痰のからみ、筋力低下、頭痛、および嗅覚や味覚障害などが続いたり、新たに症状が出現するなど、後遺症の症状にお悩みの方々からご相談が多く寄せられる。これらの後遺症については様々な研究がなされているが、原因不明と言われる事が多く効果的な治療法は未だ存在しない。しかし自覚症状は間違いなくあるのに。コロナ感染では全身の血管の炎症が言われているし血栓の問題も存在している。 この新型コロナ感染の後遺症におけるアダプトゲンハーブの有用性について、四重盲検プラセボ対照無作為化が行われた。
この試験では、新型コロナ感染の治療後、9種の後遺症症状(倦怠感、頭痛、呼吸不全、認知能力、気分障害、嗅覚・味覚・髪の毛の喪失、汗、咳、関節・筋肉・胸の痛み)のうち少なくとも3つの後遺症を経験している患者100人に対して、ドライハーブ、同等の抽出エキスが配合されたエキス30mLを1日2回またはプラセボ薬を2週間投与し、後遺症症状の持続時間と重症度、自宅待機の期間、身体活動と日常のトレーニング、認知能力スコア、不安とうつ病の重症度、血液マーカー(Dダイマー、血清中IL-6濃度、C反応性タンパク質、血清中のクレアチニン)などを記録し評価した。
その結果、アダプトゲンハーブ群の50%で倦怠感と痛みにおいてそれぞれ1日間と2日間、症状が早く改善し、また、アダプトゲンハーブ群の方がプラセボ群よりも、特に9日目の痛みおよび11日目の倦怠感において、症状の減少が認められた。また、その他、アダプトゲンハーブ群でプラセボ群に比べて大幅な改善が見られたのは、身体活動(毎日の歩行時間)、咳の緩和、炎症誘発性マーカーのIL-6とクレアチニンの減少であった。
これらの結果から、血清クレアチニンの上昇は新型コロナ感染患者によく見られる腎機能障害と関連しているため、アダプトゲンハーブは、新型コロナ感染症の後遺症においてクレアチニンの増加に伴う腎不全の進行を予防するのに役立つ可能性があり、また、アダプトゲンハーブの特性でもある物理的パフォーマンスを向上させ生活の質を改善すると考えられる。また、同じアダプトゲンハーブの組み合わせで肺炎において行われた別の無作為化プラセボ対照試験で(2)、アダプトゲンハーブは抗生物質による治療期間を大幅に短縮し、急性期の期間を短縮したが、今回の研究の結果はその結果と一致したものであった。 アダプトゲンハーブに関しては、適応シグナル伝達経路活性化、Keap1-Nrf2系の活性化、フェーズIおよびIl代謝と抗酸化酵素の産生、および酸化ストレス誘発性分子の減少などのメカニズムを介した解毒及び細胞の修復と保護作用が関連すると考えられている。
また、ローズマリーにおいても、東京工科大学と米国スクリプス研究所の共同研究において発表されたレビューで、新型コロナウイルス感染症の抑制または後遺症への効果が期待されている新たなメカニズムが提唱された(https://www.medicalherb.or.jp/archives/230287)
今後、研究がさらに進み、異なるメカニズムを持つメディカルハーブの組み合わせによる臨床研究が行われ、多角的にアプローチすることで安全に様々な症状の改善が実現できるようになることが期待される。
(文章は一部お借りしました)