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セントジョーンズワート、3つの視点
セントジョーンズワートは、6月の聖ヨハネの日を前に黄色い花を咲かせます。
セント・ジョンズ・ワートは耐寒性があるので、戸外で越冬できます。
水は全くあげていません。
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)についての概要を、生理学、薬理学、植物療法の専門家の視点から説明します。
生理学の観点から
セントジョーンズワートは、生理学的には、体内の薬物代謝酵素、特にチトクロームP450のサブタイプ
CYP3A4とCYP1A2を誘導します。
この酵素活性の増加により、体内の多くの薬物がより速く分解され、その血中濃度が低下することが知られています。
これは、薬物の効果が減少することを意味し、治療効果の低下につながる可能性があります。
薬理学の観点から
セントジョーンズワートは、薬理学的には、いくつかの薬物との相互作用を引き起こすことで知られています。
特に、インジナビル(抗HIV薬)、ジゴキシン(強心薬)、シクロスポリン(免疫抑制薬)、テオフィリン(気管支拡張薬)、ワルファリン(血液凝固防止薬)などとの相互作用が報告されています。
また、抗うつ薬との相互作用では、セロトニン症候群などの有害な副作用のリスクが増加する可能性があります。
植物療法の観点から
和名:西洋オトギリソウ / 科名:オトギリソウ科 / 使用部位:開花時の地上部
ギリシャの医学者ヒポクラテスは、セントジョンズワートを治療に用いた。
紀元前5世紀の頃には記録されている。
セントジョンズワートが軽度から中等度の抑うつの治療に有効であり安全であるという報告を
メディアが2000年に公開したことから、最も売れるサプリメントの5位をしめていた。
米国の国立衛生研究所の機関である相補・代替医療センターは、セントジョンズワート標準エキスと選択的セロトニン再取り込み阻害薬の一つであるセルトラリンの効果を比較するために、3年間共同試験を行った。
1979年以降、軽度から中等度の抑うつの治療に用いたセントジョンズワートエキスの対照臨床試験は35以上ある。
いくつかのメタ分析により、セントジョンズワートの有効性と安全性が示されている。
ドイツでもヘルスケアプロバイダーによってよく処方されており、
1999年のセントジョンズワートを含む処方はおよそ1億3千万
しかし、他のハーブやサプリメントとの相互作用にも注意が必要です。
例えば、濃縮ニンニク抽出物や緑茶サプリメントなどとの併用は、血液を薄める作用があり、手術中や手術後に問題を引き起こす可能性があります。
注意点
- 医薬品との相互作用: セントジョーンズワートを摂取する場合は、特に治療域の狭い薬(ジゴキシン、シクロスポリン、ワルファリンなど)を服用している際には特別な注意が必要です。これらの薬剤は、量の変化が少しでもあると大きな問題を引き起こす可能性があります。
- 個々の状況への配慮: 患者の個々の状況、既存の病歴、他の服用している薬剤等を考慮し、医療提供者との綿密な相談が必要です。
セントジョーンズワートの使用は、特に医薬品との相互作用を考慮して慎重に行う必要があります。
治療の一環として使用する場合は、医療専門家と十分な相談を行うことが重要です。